槍ヶ岳～西穂高岳縦走 飛騨沢～西穂高口駅への2泊3日小屋泊（2日目） |
| 【槍ヶ岳】 やりがたけ 3180m | 【大喰岳】 おおばみだけ 3101m |
| 【中岳】 なかだけ 3084m | 【南岳】 みなみだけ 3032.7m |
| 【長谷川ピーク】 はせがわぴーく 2841m | 【北穂高岳】 きたほたかだけ 3106m |
| 【涸沢岳】 からさわだけ 3110m | 【奥穂高岳】 おくほたかだけ 3190m |
| 【ジャンダルム】 じゃんだるむ 3163m | 【天狗ノ頭】 てんぐのかしら 2909m |
| 【間ノ岳】 あいのだけ 2907m | 【西穂高岳】 にしほたかだけ 2908.6m |
| 【西穂独標】 にしほどっぴょう 2701m | 【西穂丸山】 にしほまるやま 2452m |
| 登山日 | 2015年7月10日(金)～7月12日(日) |
|---|---|
| 山域 | 北アルプス ー 槍ヶ岳 ・ 奥穂高岳 】 |
| コースタイム | 【1日目】8時間18分 (休憩等、約52分含む ※歩行タイムは7時間26分) 【2日目】7時間48分 (休憩等、約53分含む ※歩行タイムは6時間55分) 【3日目】8時間17分 (休憩等、約1時間含む ※歩行タイムは7時間17分) |
| コース | 【1日目】 市営新穂高第3駐車場(3:42)～新穂高センター(3:50-3:59 情報収集9分)～穂高平避難小屋(4:55)～白出沢出合(5:35)～滝谷避難小屋(6:46)～槍平小屋(7:38-7:49 休憩10分)～千丈分岐(9:24-9:30 休憩6分)～飛騨乗越(10:46)～槍ヶ岳山荘(11:00-11:07 休憩7分)～槍ヶ岳(11:22-11:42 休憩20分)～槍ヶ岳山荘(12:00 小屋泊) 【2日目】 槍ヶ岳山荘(3:45)～大喰岳(4:10)～中岳(4:43)～南岳(5:42)～南岳小屋(5:51-6:12 朝食休憩21分)～長谷川ピーク(7:20)～Ａ沢のコル(7:39)～北穂高岳(8:51-9:14 休憩23分)～北穂分岐(9:22)～最低コル(10:12)～涸沢岳(11:08-11:17 休憩9分)～穂高岳山荘(11:33 小屋泊) 【3日目】 穂高岳山荘(3:40)～奥穂高岳(4:14-4:29 休憩15分)～ジャンダルム(5:24-5:30 休憩6分)～天狗のコル(6:27-6:36 休憩9分)～天狗の頭(6:57)～間ノ岳(7:33)～赤石岳(8:04-8:09 休憩5分)～西穂高岳(8:47-8:58 休憩11分)～ピラミッドピーク(9:39-9:53 休憩14分)～独標(10:17)～丸山(10:49)～西穂山荘(11:03)～西穂高口駅(11:57) ※ロープウェイで下山 |
| 天候 | 【1日目】晴れ（稜線は時折ガスが掛かるも良いお天気だった） 【2日目】快晴（風も心地よいほどで文句なしの天気。ただ暑かった・・・） 【3日目】快晴（2日目とほぼ同じ天気） |
| 駐車場 | ★市営新穂高第3駐車場(登山者用無料駐車場 150台程) ・ シーズン中のみ仮設トイレあり。 ※少し先にある新穂高センターに24時間使用可のトイレあり。 ※今回の駐車時(金曜の2時頃)はガラガラで下山時は数台の空き有りぐらいの感じでした。 ※通常の夏秋シーズンの週末はすぐに満車になる大人気の駐車場です。 |
| 日帰り温泉 | 新穂高温泉 ひがくの湯 ， 平湯温泉 ひらゆの森 |
| 備考 |
★新穂高センターと各山小屋(有料)にトイレがあります。 ※チップ制・有料トイレの為に小銭の準備をしておきましょう～。 ★新穂高センターに登山指導センターがあり登山届と下山届を提出できます。 ※北アルプスの岐阜県側からの登山は現在登山届が義務付けられています。 ★槍ヶ岳～西穂山荘間は岩稜帯で浮石・落石・滑落等に注意が必要です。 ★特にジャンダルム(奥穂～西穂)は難ルートとされているので十分注意が必要です。 ★今回の槍ヶ岳山荘と穂高岳山荘は好天にも関わらず梅雨明け前なので空いてました。 ※どちらの小屋も小屋の宿泊者であれば水は無料で頂けます。 ★新穂高口駅からはロープウェイを使用。(8㎏以上の荷物には片道300円の料金が掛かります) ◆記載した内容は登山日によるものです。(※あくまでも個人山行の記録です) |
【行程イメージ図 2泊3日の小屋泊の全コース】
【断面イメージ図 2泊3日の小屋泊の全コース】
【断面イメージ図 槍ヶ岳山荘～穂高岳山荘 2日目のコース】
2014年1月より山旅倶楽部の地図を2次利用する場合は国土地理院への申請が不要となりました。
山行のつぶやき
縦走２日目、夜中３時に起床して外を覗いて見ると月と星が見えており今日も良い天気のようである。さっそく準備を整え3時40分には山荘を
月明かりに照らされながら出発する。まずは南岳までの縦走路を進んで行くのだが、予想以上に明るくなるのが早く、日の出を南岳付近
で眺めたいと思っていた野望は一瞬にして崩れ去った。（照らされる大キレットが見たかったが中岳で既に朝日が昇ってしまう…）南岳小屋前で
お弁当にしてもらった朝食を食べ、ここから本日のメインイベントである大キレットへと突入する。まずは南岳の南面から梯子や鎖を使い急斜面を下っていくのだが、
予想以上にしっかりと整備されている登山道に少し拍子抜けした感も若干感じながら一気に高度を下げて行く。（整備されているという事は事故が多かった箇所なのかもしれない）
出発前には不安や緊張感・高揚感が入り混じっていたが、なんとなくそれからも解放され次々と出てくる岩場を順調に通過していく。難所と言われる長谷川ピークや飛騨泣き
も、それほど緊張する事も無く通過できた。これも最近はまっている岩登りの成果であろうかと思われる。難所を越えると北穂高岳への
登りとなり、長く続く岩場の急登を突破すると北穂高小屋横へと到達し無事大キレット越えが完了となった。登山者が少ない山行を期待し梅雨明け前
に入山したが、なんと槍ヶ岳山荘～北穂高小屋まで出会った登山者は『 ０ 』という驚愕の数字に、二度とこんな事は無いだろうなと自己満足して
北穂高岳山頂でのんびりと休憩を取る。北穂高岳山頂から涸沢方面を見下ろすと思ったよりも残雪が多く、どうやらフルアイゼンとピッケルが無いと
稜線に上がってくる事は出来ないように思える。このため、装備を持たない登山者は上がれない ＝ 稜線上に人がほぼいない という事に繋がっている感じがした。
難所の大キレットを越えたとはいえ涸沢岳までの区間は岩場の連続であるため、気は抜くことができない。気合を入れ直し一つ一つ確実に鎖場等を
越えて行き、涸沢岳山頂まで到着すると後は小屋まで下るだけとなり、ここでようやく緊張感から解放される。結果的に縦走２日目は北穂高岳～
穂高岳山荘間で３名の登山者に出会っただけで初日に引き続きとても静かな１日であった。山荘到着時刻は本日も昼前という事で、またしても
小屋前のテラスでビールを飲みながらのんびりと午後を過ごすこととなる。天気が崩れれば白出沢から下山しようと考えていたが、明日の天気予報も
どうやら晴れ模様、ついに最大の難所『ジャンダルム』越えに挑むときがきたようである。難所越えに備えて明日も朝食はお弁当にしてもらい
昼食も弁当をお願いする… 緊張感はあるものの、この時はまだ大キレットに毛の生えたものであろうと正直心の中では余裕があったのであるが。。。
【3時45分 槍ヶ岳山荘を出発】
風も弱く早朝なのに寒くない
【ヘッドランプの明りで縦走開始】
さてさて岩稜歩きを頑張ろう
【1つ目のピーク大喰岳に到着】
夜が明けて来た～(写真は白とび;;)
【次なるピークの中岳】
鞍部で少し撮影タイム
【西の空が染まり始めた】
笠ヶ岳方面の山々
【お～ 朝日が登った！】
大天井岳と東天井岳の真ん中ぐらい
【中岳直下の梯子を登る】
【モルゲンロートの穂高に感動】
【遠くに見える乗鞍岳と御嶽山】
【薬師岳方面】
360度の展望を楽しみ中♪
【グラデーションが美しい槍】
前後の稜線には人はおらず展望貸切
【中岳の山頂を踏破】
印は2001年開通新コースに付いている
【おし、お次は南岳を目指そう！】
また鞍部まで下って行く
【振返り見る中岳(右側は廃道の旧道)】
地図にある水場とは雪渓なのかな？
【この子はミヤマキンポウゲかな】
岩稜帯で花達も逞しく咲いている
【東側に見える天狗原】
【この辺りはほぼ横歩き】
【天狗原へ下る道との分岐点を通過】
【本日3つ目のピーク南岳に到着！】
【奥から槍ヶ岳・大喰岳・中岳】
【穂高岳と南岳小屋】
【南岳小屋へと下る途中で雷鳥出没】
離れた所で写真を撮らせて頂く
【よく見ると雷鳥の雛がウロウロ】
まだ小さくて可愛い！
【南小屋まで下りて来た】
南岳新道との分岐点でもある
【小屋前で腹ごしらえ】
槍ヶ岳山荘の朝御飯を弁当にして頂いた
【富士山と南アルプスの遠景】
雲海も見る事が出来た
【ヘルメットを装着し、いざ出陣】
ここから先は未踏のルート
【むっ 獅子鼻なる展望台発見】
大キレットの展望台は見逃せない
【獅子鼻からの大キレット】
なかなか厳つい岩稜だなぁ
【獅子鼻にいる自分の影が岩壁に映る】
そろそろ先へ進まねば
【まずは階段状に整備された箇所を下る】
【相方も後方から慎重に付いてくる】
【最初の危険個所を慎重に下って行く】
【高度感のある長い鉄梯子】
【岩壁沿いを歩く相方】
【無事に南岳の南面を通過】
【穂高を正面に見ながらの稜線歩き】
【ここが最低コルの大キレットかな】
【印を辿り岩稜をどんどん進む】
【○以外の道しるべが岩に書いてある】
【歩きにくいガレ場を通過中】
【岩肌の一面に咲く白い花達】
【正体はイワウメ(岩梅)】
イワカガミの仲間だそうだ
【ミヤマシオガマ(深山塩竃)】
タカネシオガマとは葉で区別可能
【長谷川ピークを登る相方】
【長谷川ピークに到達！】
ここで一息つく
【ピークからの北穂高岳】
滝谷側は絶壁だなぁ
【ここから核心部なので慎重に行こう】
滑落事故が発生している箇所でもある
【雨や強風時は歩きたくない場所だ】
本日は縦走には絶好のコンディション
【両側が切れ落ちたナイフリッジ】
最後は信州側から飛騨川に跨ぎ越す
【跨ぎ越し中の相方】
この辺りはかなり慎重に行きたい
【岩に打ち付けられたステップを下る】
絶壁なので踏み外す事は許されない
【クロユリ(黒百合)発見】
難所を無時通過後しばし花達に目を向ける
【シナノキンバイの群生】
斜面を見事に黄色に染めている
【イワツメクサ(岩爪草)】
【更に鎖場を下りていく】
【Ａ沢のコルまで下りて来た】
【さぁ北穂高岳の登りに取り掛かろう】
落石に注意しつつ登り始める
【振返り見る長谷川ピークと南岳】
斜面に取付く相方も見える
【岩場は思っていたよりサクサク登れる】
最近始めたクライミング経験が生きている
【もう一度振返り見る最高の景色！】
【ここを登れば難所の飛騨泣き】
【同ヶ所を登ってくる相方】
【飛騨泣きを通過中】
昔は鎖もステップも無かったそうだ
【相方も飛騨泣き通過中】
鎖などが無かった時は相当怖かっただろう
【更に鎖場を登り詰めていく】
集中力を切らさないようにせねば
【展望台なる場所に着いた】
【展望台からの北穂高岳小屋】
【北穂まであと200mにテンションUP】
【北穂最後の直登が中々キツイ・・・】
浮石・落石も要注意箇所
【小屋まで後少し！】
まさに心臓破りの急坂だった
【北穂高岳小屋は珍しく閑散としている】
無事に大キレットを通過できて一息こう
【槍ヶ岳から歩いて来た道を眺める】
【笠が岳と抜戸岳方面】
【双六岳方面の遠景】
【遠くに見える鷲羽岳(左)と水晶岳(右)】
最高のお天気で山々が良く見渡せる
【前穂高岳と北尾根】
我が山岳会のケンちゃんが狙っている場所
【小屋のすぐ上が北穂高岳の頂上】
時間に余裕があるのでまったり休憩
【涸沢岳(手前)と奥穂高岳(奥)】
今から涸沢岳を踏破し穂高岳山荘を目指す
【奥穂高岳の右奥に見えるジャンダルム】
明日はあの頂に立つ予定
【眼下に見える涸沢はまだ雪の中】
テントも数張しかない
【さぁ次は先へと進もう】
信州側に少し下る
【大きな段差に切られた雪渓】
小屋の方々の尽力に感謝をしつつ通過
【北穂分岐】
右折して奥穂高方面へ登って行く
【稜線に戻り振返る見る槍方面】
巻いた南峰は右に見える岩峰かな
【好きな笠ヶ岳がずっと見えてるなぁ】
左に見える岩峰は北穂ドーム
【ドームとの鞍部まで下りていく】
飛騨側・信州側を行き来しながら進む
【同箇所を降りて来る相方】
服の色が地味で目立たんなぁ・・・
【岩肌で育つミヤマキンバイ】
いやはや逞しい
【北穂ドームへの登り】
ピーク踏まず信州側に巻く
【北穂ドームを信州側に巻き中】
滝谷側は絶壁となっている
【ドーム南側の鎖場を下る】
ここから最低コルまで140m弱下らねば
【同ヶ所を下って来る相方】
太陽で丸焼きになりそうだな
【信州側を少し歩き飛騨側に入る】
ここは奥壁バンドと呼ばれる所
【奥壁バンドをトラバースする相方】
道幅が狭いので対向には注意
【涸沢のコル(最低コル)に下りて来た】
ここで一息つこう
【コルから見えるお花畑】
ハクサンイチゲ・イワベンケイなど
【ひっそり咲くイワギキョウ】
花達にしばし癒される
【次は亀岩と呼ばれる岩峰を越える】
左手前の岩峰がそうなのかな
【亀岩辺りから振返り見る景色】
この区間で今日初の登山者2名と出会う
【いよいよ涸沢槍への登り】
ニセ涸沢コルで補給後に出発
【少し登り槍方面を眺める】
手前が亀岩になるのだろうか
【梯子を2つほど登る】
対向者がいれば嫌な場所だ
【長い鎖場をトラバース気味に登る】
落石にも注意
【最後は涸沢槍を直登する】
ピークは通らないのか分からなかった
【涸沢槍頂上付近から来た道を覗く】
相方がソロソロと登り中
【Ｄ沢のコルまで下り登りに転じる】
涸沢岳まで後一息！のはず
【ここの登りも中々の高度感】
相方が登って来るのを覗き込む
【本日最後のピーク 涸沢岳】
稜線を少し横歩きになった所で到着！
【槍ヶ岳・北穂高岳方面】
今日はアップダウンが多く疲れた～
【奥穂高岳とジャンダルム】
下に見えているのが穂高岳山荘
【前穂高岳と奥穂高岳】
さて穂高岳山荘に下りまったりしよう
【下りて来た涸沢岳を振返り眺める】
ガレ場の道で歩きにくい
【穂高岳山荘のテント場】
まだ2張りしかなく空き空きの様子
【穂高岳山荘の前にある有料の水場】
無人販売スタイル(支払箱にお金を入れる)
【涸沢方面】
チェックイン後、ビールで乾杯
【常念岳方面】
景色をつまみにビールが美味い！
【雪渓でお食事中のイワヒバリ】
山荘に戻り夕食まで昼寝でもしよう
【本日の夕食】
貴重な食材を残さずしっかり頂いた
【夕暮れのジャンダルム】
夕日を見ようと皆さん外に出て来た
【夕日が沈む笠ヶ岳方面】
2日続けて美しい夕日を見る事が出来た
【夕暮れに染まる前穂北尾根】
う～ん カッコイイ！
【明日登る奥穂方面の道】
本日も明日に備えて早めの就寝
1日目 新穂高温泉～槍ヶ岳へ 3日目 穂高岳山荘～西穂高口駅へ